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『獅子の時代』と『敗者の維新史』
星亮一著 中公新書

星先生の著書とは縁があって(私が勝手にそう思っているだけです。)、『白虎隊』で会津にはまった時、最初に買った2編のうちの1編が星先生の『会津藩燃ゆ』でした。(もう1編は綱淵先生の『戊辰落日』。当時の私には難しくてなかなか読破出来ず、最近読み返してやっと頭に入ったという感じ。)
この本はずっと読みたいと思っていたのですが、何故かどの書店にも無く図書館で偶々見つけて借りた次第です。1996年刊なのでそう古い本でもないと思うのですが。
先に同氏の『幕末の会津藩』と『会津落城』を読んでいるので、落城後の会津藩士の動向が知りたいと思っていました。
会津というと白虎隊や会津戦争の悲惨な部分ばかりが有名でそれに関する著書も多いのですが、どうしても悲壮なものが多くて手を出すにも腰が引けるのです。
確かに会津戦争は悲劇ですが、その悲劇に至った過程とかその後どう生きたかの方が私には魅力的に思えるのです。
というわけで、まずは『敗者の維新史』。
会津藩士荒川勝茂(類右衛門)の日記から幕末の会津藩士を窺うというものです。
公務の合間に寺社仏閣を巡る優雅な京都時代から一変して、悲惨な戦中、戦後の謹慎生活、斗南での過酷な生活(此処で母、子2人を亡くす)を読んでいると、この激変に対しても淡々と綴っているのが却って悲壮感を募らせるような気がしました。
会津に戻ってからも妻や子を亡くしていて、その辛い心境がだんだんと言葉少なになっていく日記で伺えるようにも思えました。
会津の人は政界に進出することはやはり難しかったようで教育界での功績が大きいそうですが、この荒川も教員試験を受けて教育に携わり、後年褒賞も受けたようです。
晩年、自身の履歴を書き残しておりその最後には『賞罰:罰かつて受けしことなし』と書かれているとのことで、貧しくても苦難にあっても会津武士の誇りを捨てなかった人なのだと、切ないような気さえしました。
会津関係の本を読むといつも切なくなってしまうのは何ででしょうねぇ…。
(これが慶喜とか新選組とかだと妙にアグレッシブというか、ハイになるのも不思議なんですけど(笑))


『獅子の時代』は20年ほど前の大河ドラマで、初めて架空の人物を主人公にしたもの。
目的はやはり容保公を見ること(笑)だったのですが、5巻の総集編のうち2、3シーンしか出てこないし喋らないしで、この(容保を見るという)点では期待外れでした。
この主人公は、1867年のパリ万博へ将軍名代として派遣された徳川慶喜の弟昭武が率いる派遣団の一員として欧州へ渡った会津藩士(後に家老)海老名郡司がモデルだそうですが、一緒に使節団に加わっていた横山主税はいませんでした。ちょっと淋しい。
架空とは言え、撃たれるわ斬られるわ投獄されるわ散々な人生を送りつつも決して諦めない主人公(菅原文太)の生きることへの執念が凄いと思いました。
会津戦争中、偶然家族5人(主人公と父兄弟妹)が鶴ヶ城で再会したものの、家族が生きて揃っている(母と祖母は篭城前に自宅で自害)ことを申し訳なく思う父と、なんとしても生きなければと言う主人公との葛藤が見ていてかなり辛かったです。
現在の感覚では戦争に行って怪我も無く戻ってくることは喜ばしいことですが、当時特に会津の武士にしてみれば、沢山の仲間が死んでいて婦女子ですら足手纏いになることを恐れて自害している中、怪我もせず、家族が揃って篭城することを後ろめたく思うのが当然だったのかもしれません。
斗南での過酷な生活は前出の『敗者の維新史』にも共通するものがあって、廃藩置県とともに生きる意味を見失ってしまった父親が自害してしまうという悲劇は、資料に残っていないだけで本当にあったかもと思わずにはいられませんでした。
その後、主人公は生きる為に様々な職に就くのですが、士族の反乱や自由民権運動(福島事件や秩父事件など)に参加するようになっていきます。この辺りは永岡久茂(思案橋事件)とかに通じるところがあるかなぁ、とか思ったり。
その間、弟が徴兵令で軍人になったり、薩摩の友人(加藤剛。パリ万博の際、薩摩の代表として留学中主人公と出会い友情を結ぶ)が政府の抜刀隊として故郷鹿児島で起こった西南戦争に出兵し、父親と敵として再会したり、妹が薩摩人(前出の加藤剛)と結婚したりとかなりドラマチックな展開。(ドラマだから当たり前か)

気になって仕方なかったのはBGMがウザい(宇崎竜堂担当でおよそ時代劇に合う曲調ではないように思える。菅原文太の野性味溢れる雰囲気に合わせたのか…?)ことと、岡本○人が『猿の惑星』のようだったこと。(笑)
宇崎竜堂が歌う挿入歌が流れるに至っては、どうにも7,80年代の青春ドラマか刑事ドラマのようで、苦笑いを禁じえませんでした。
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